アラサー女子の反省日誌

27歳OLが悩みをぶちまけるブログ

何でも妹に取られる

私のすることなすこと全て、妹に真似される。

妹は子供ではない。
もう26歳の女だ。立派な大人である。

初めに違和感を持ったのは、私が大学生のとき、先輩から教えてもらって好きになったアーティストを、妹も好きになったとき。
私はそのアーティストにどハマリしていたが、妹はそのアーティストの存在自体を知らなかった。私が楽しんでいるものを自分が知らないという状態が許せなかったのだろう。まるで私から奪うように、妹はそのアーティストのファンになり、私以上に詳しくなった。

同じアーティストのファンというだけなら、そんなこともあるだろうと気に留めなかったはずだ。しかし、それにとどまらなかった。
私が大学のサークルで始めた音楽を、なんと妹も大学から始めた。私に対抗するように家で練習し、「ここはもっとこうしなきゃいけないんだよ」と私に指導する物言いをするようになった。
「姉にできて私にできないことがある」というのが、妹には耐え難いことなのだ。常に私よりも優位でなければ許せない。どんな些細なことでもだ。

思えば子供の頃から恐ろしいほど負けず嫌いだった。
トランプでもゲームでも、試験も、スポーツも、容姿も、何もかも。そういえば、私が生まれて初めて好きになった漫画も、電光石火のごとく妹も好きになった。そして妹のほうが詳しくなり、自慢された。
妹の負けず嫌いの矛先は、ほとんどの場合、姉である私に向けられていた。彼女は、私にだけは負けたくなかったのだ。

会社に入って私が英会話の勉強を始めると、当時まだ学生だった妹も、追うように英会話を始めた。
私のほうが外国人と接する機会が多いため、私のほうが優勢だったが、妹は諦めなかった。
大学院の勉強そっちのけで英語に打ち込み、来る日も来る日も家では英語ばかりやっていた。それはもう、狂気じみており、常に私の到達レベルと自分のレベルを比べたがった。

私が留学に行くと、その半年後に妹も慌てて留学に行った。

そして私が英会話の勉強をやめたとき、あんなに鬼のように英会話に打ち込んでいた妹も、ぱたりとやめてしまった。


就職先も、私が受けていたのと同じ業界ばかり受けた。
私は文学部、妹は薬学部、と全く違う専攻なのにもかかわらず、だ。
そして私と同業界からもらった内定を蹴り、私が受からなかった第一志望の職場に行くことになった。


最近私は、アラサーになってそろそろ結婚もしたいので、家で家事と料理に精を出すようになった。
すると妹も料理を始めた。今までどんなに促しても絶対に料理をすることなんてなかったのに。
「私はやれば、お姉ちゃんより上手いから。」と妹は言った。この前食べた私の手料理が美味しかったのが、起爆装置だったようだ。

今の妹は、英会話など忘れて、必死で毎日料理をしている。
それは、私が英会話をもうしておらず、毎日家で妹よりも美味しい料理を作っているからだ。


そういうことだ。
なんでもいいのだ、妹にとっては「何をしたいか」なんてないのだから。
妹にとって私は、ただただ「絶対に負けられない相手」なのだ。
どんなことであっても、常に見下したい対象。
自分より前を歩いていることも許せないし、自分と違うフィールドで姉が成果をあげることも許せない。


私はもう、妹の前で幸せな顔ができない。
私が楽しく幸せでいるだけで、妹に嫉妬の感情をわかせてしまうから。
私が好きなものはすべて、妹に奪われてしまうから。


次は妹に何を奪われるんだろう。

お願いだから、夫はとらないで。
私の愛する人、これから築き上げる家庭だけは、お願いだから取らないで。